鉄道事業部 車両製作所 更新工場

 

形式

国鉄 モハ70
一次型

製造

神戸重工 神戸車両製作所

更新

Kobe Heavy Inderstrial (Thailand) Co,Ltd.
Bankok Factory

まず、記念撮影。27年前の作品です。

きちんと保存していなかった事もあってボロボロ・・・。 幸い(?)パーツは揃っています。

ひどい塗装(筆塗り、マスキングテープ不使用!)ですが、当時にしては窓の桟がきれいに抜けていると自画自賛。

ちなみに、床板と台車はバラバラなので仮のものです。

当時の写真。 新潟近郊を走っていた編成を三両でモデル化したものです。

中間車がこのモハ70で、紙と木で自作しました。

先頭車はクハ68でロコモデルのペーパーキットを組んだものですが、残念ながらこちらのモデルは残っていません。

当時、あまり縁の無かった新潟仕様をモデル化したのは、赤と黄色の塗色が当時にしてはカラフルで、わりと好きだったからだと記憶しています。

反対側の写真。こちら側の先頭車はクハ76。これも自作ですが、前面はつぼみ堂のパーツを使っています。

兄の文化祭で撮ってもらった写真ですが、カラーでないのが残念! これらのモデルはこの時の写真しか残っていません。

こちらは妻板が剥れているので、構造が良くわかります。

紙と木だけの構成。 シンプルですね。

白ケント紙に三角定規で一生懸命ケガキをした覚えがあります。

さすがにちょっとためらいましたが、思い切ってバラバラにしました。

ちょっとわかりにくいですが、カッターの刃の背を入れています。こうすることにより、刃が思いも寄らない方向に行かずにすみます。

反りまくった側板,妻板を平面に戻さなくてはなりません。

どういった工法を使うか、しばし悩みます。

今回は裏打ちと瞬間接着剤による再生を試みることにします。

まず、0.4厚のケント紙(鉄道模型家にはおなじみ、いさみやの車体製作用方眼紙です。)で裏打ち板を作ります。

側板の窓周りが長穴になっているのは、後で窓ガラスを入れる為です。

妻板は当時表現しなかった貫通扉を表現する為に、裏打ちならぬ「表打ち」を行うことにします。

紙の目ってご存知ですか? 紙には必ず曲がりやすい方向(繊維の一定な向き)があるのです。

ちょっとわかりにくいですが、左の紙のほうがR部分が乱れて(シワが大きい)います。

私は通常、細い窓枠をきちんと仕上げる為に横方向を使いますが、今回は裏打ちなので縦方向に使い、合板効果を期待します。

接着前はわりと多めに塗布します。 一箇所にドバッと出してしまった場合はヘラで少し伸ばしてやります。

はみ出しは後で削るので気にしません。むしろ、少ない方が後で手間がかかってしまうのです。

端末は後でカットするので、窓周りの位置だけを合わせ、ガラス板でサンドイッチ。

上から鉛を置いてしっかり密着させます。

瞬間接着剤とは言え、紙に染み込んだ分まで硬化させるのを一晩待ちます。

おぉっ! すっかり平坦面を取り戻した側板にしばし感動!

ますますやる気が出てきます。

この後、周りの裏打ち紙をカットしておきます。

裏面です。 接着剤のはみ出しは今のうちに取り除いておきます。カッターで切れ目を入れておいて写真のようにキサゲ(範囲が広い所は彫刻が便利!)を当てると、ポロッと取れます。

平板の状態だと何て言う事の無い作業ですが、箱にしてしまうと超難関となってしまうので今のうちに片付けておきます。

妻板の片側に問題がありました。

もう一方と比べると窓の位置が高すぎます。 もう一つ、実物には扉の横に窓があるのですが、モデルにはありません・・・。

今回の趣旨を勘案して、窓位置は直し、新規の窓追加はしないことにします。

これ位のパーツだと、作り直した方が早いのですが、せっかく今まで残ってくれていたのだから、有効活用しなくては!

窓廻りを大きめに切り出します。また、移動分の切り出しを同時に行います。

切り出し分を上下に入れ替えると、窓の高さの修正が完了します。

窓廻りを大きめに切り出したのは、表打ちを貼った時にほとんどの切り出し線を隠す為です。

表打ちを貼って妻板が完成です。

屋根のRは屋根板に合わせてカットするのでまだ長いままです。

床板取り付けは昔は角材を使っていましたが、車体裾の保護も考えて真鍮アングル材を採用。

接着剤は瞬間接着剤を試してみます。 瞬着に限ったことではありませんが、接着面をサンドペーパーで荒らしておくのと、しっかり脱脂するのが後になってポロッと取れないコツです。

硬化まではWクリップで保持します。 ガラス板をを一緒にはさむのは硬化の間に側板が反る恐れがあるからです。

ここでハプニング発生!

接着剤が垂れていたらしく、ドライバーのケースに側板を接着してしまいまた。

何年やっていてもこの手のうっかりミスを起こしてしまいます。

それにしても、よく効く接着剤だこと・・・。

無理やり取ろうとすると広い範囲で紙が剥がれてしまうので、こんな場合はあわてずカッターの刃を隙間から入れてやります。

接着されている方向へ少しずつ力を入れていくと被害は最小で済みます。

腰板と幕板の補強板を取り付けます。いつもは透明の下敷き(おそらく塩ビ板)を使うのですが、在庫が無いのでt 0.5のプラ板で代用します。

模型を持つ場合はたいてい腰板(下側)付近を持つので(ほとんどの人が窓を避けて持とうとするので、自然とここを持つ様です。)ここはしっかり強度を出しておきたい所です。

はみ出し部は接着後にカットします。幕板(上側)の補強角材は裏打ちで十分強度が出ていると判断したので廃止します。

ここで屋根板からパーツをはずし、ざっと表面を仕上げておきます。

それにしても昔の塗装のひどかったこと!! 筆塗りでむらだらけの上、気泡まで出来ています。

これでも、当時は自分だけの作品と言うことで十分満足していましたね・・・。

またまたハプニング。

何か尖った物が埋まっています。

出てきたのは何と折れたタップの刃でした。そういえば、当時は細いリーマーをもっていなかったので、タップで穴を拡げると言う無謀なことをやっていたんですね・・・。

 

これから車体のアッセンブリです。

スコヤに角材を貼って直角治具とします。

まず、側板と妻板の接着。 何年やっても直角と水平を出すのは難しいもの。

治具にセットした側板と妻板を押さえながら、少量の瞬間接着剤で仮止めします。

その後、ゼリー状瞬間接着剤を流してやります。

次にロの字に組み上げます。 ガラス板の上で慎重に作業します。

車体中央と端末に補強板を接着。 特に中央部は反りやすいので重要です。

車体上下に補強しておきます。 これで車体幅もきっちり確保できます。

またやってしまいました・・・。

下側の補強版を車体中央に付けたのですが、今回は昔とは動力装置が違うので、モーターの出っ張りを逃がさなくてはなりません。隣の動力装置のモーターの位置と見比べて下さい。 モーターの頭と補強版が思いっきり当たりますよね・・・。

結局、二箇所の補強板を追加した後、中央部を外します。 ただ、一旦中央部で車幅寸法を出しているので、作業としては楽でした。

NEXT

このページのTOPへ

HOMEへ